ホイールの剛性
SPEEDHUBで組んだ32本または36本スポークのホイールは、従来の36本スポークの外装変速用リアホイールより剛性が高く、48本スポークのタンデム用ホイールとほぼ同じレベルです。理由は3つあります。
- 左右対称のフランジ。リムは2つのハブフランジの中央に位置し、スポークは両側で同じ角度で張られるため、すべてのスポークが同じ張力になります。外装変速用ホイールではカセットのためにフランジが非対称になり、ドライブ側のスポークをはるかに強く張らなければなりません。
- 十分なプリテンション。安定したホイールには、タイヤに空気を入れた状態で1,000 N以上、空気を入れていない状態で1,300 N以上のスポーク張力が必要です。非対称性の強い外装変速用ホイールでは、これを常に達成できるとは限りません。ドライブ側のスポークが1,200 Nを超えてしまい、リムのニップル座を危険にさらすからです。
- 大きなフランジ、大きなPCD。大きなフランジのおかげで、2クロスのスポークが、ローフランジハブの3クロスとほぼ同じ角度になります。また円が大きいほど、同じ駆動力に対してスポーク1本あたりの力が小さくなります(トルク=力×腕の長さ)。
実測したスポークの力
「実測したスポークの力」セクション両ホイールでほぼ同じギア比(SPEEDHUBの4速、48/16、2.52 m、外装変速機の36/30、2.47 m)で立ちこぎしたときの最大スポーク力です。かっこ内はプリテンションです。
| 特性 | SPEEDHUB 500/14 | 8段外装変速用ハブ |
|---|---|---|
| MTB、80 kgのライダー1人 | ||
| スポーク数、エンド幅 | 32、135 mm | 36、135 mm |
| 中心からのフランジ距離(左/右) | 30 / 30 mm | 37.3 / 20.2 mm |
| 最大スポーク力(左/右) | 963 / 963 N(700 / 700 N) | 972 / 1,475 N(600 / 1,105 N) |
| タンデム、80 kgのライダー2人 | ||
| スポーク数、エンド幅 | 32、135 mm | 48、145 mm |
| 中心からのフランジ距離(左/右) | 30 / 30 mm | 31.3 / 24 mm |
| 最大スポーク力(左/右) | 1,206 / 1,206 N(700 / 700 N) | 1,196 / 1,409 N(700 / 912 N) |
ライダーが2人いても、タンデムの外装変速用ハブは1人乗りのMTBホイールより良い結果になっています。48本のスポークと、非対称性の小さいフランジのおかげです。それでもSPEEDHUBホイールの最大スポーク力のほうが低く、1,206 N対1,409 Nです。
36穴が必要なのは?
「36穴が必要なのは?」セクションSPEEDHUBのホイールは、タンデムを含むどの場合でも32本スポークで十分な剛性があります。36穴バージョンがあるのは、32穴リムが珍しいヨーロッパと北米以外の地域でも、旅先でリムを交換できるようにするためです。
ディスクブレーキ、ラジアル組み
「ディスクブレーキ、ラジアル組み」セクションディスクブレーキ側に別の組み方は必要ありません。ディスクブレーキなしであれば、左側のラジアル組みも理論上は可能ですが、おすすめしません。すべてのスポークが均等に働くという最大の利点を捨ててしまうからです。組み方の実際についてはホイール組みとスポークをご覧ください。