ハブ内部の14段
ギアユニットは、直列に並んだ3つの遊星段(1)、(2)、(3)で構成されています。スプロケットが段(1)のリングギアを駆動します。段(1)と(2)は共通のプラネットキャリア上に鏡像のように配置され、合わせて7段を生み出します。段(3)は減速段としてギアの数を14段に倍増させます。その出力は(3)のプラネットキャリアで、ドライブピンを介してハブシェルを駆動します。1つの段がどのように3つの異なるギア比を生むかは、遊星歯車機構で説明しています。
変速の仕組み
「変速の仕組み」セクションアクスルの中で回るシフトシャフトは、ボールのデテントで各ギアの位置に止まります。爪(ポール)が該当するサンギアをアクスルに固定し、クラッチリングが段を直結(1:1)にします。
- シフトシャフトの1回転目で1〜7速を選びます。段(3)のリングギアがアクスルに固定され、そのプラネットキャリアが0.409倍に減速します。
- 7→8速の変速では、クラッチリング3が段(3)を直結にします。
- 2回転目で8〜14速を選びます。(1)〜(2)の組み合わせは1回転目と同じです。
段(1)は減速(0.682または0.774)、段(2)は増速(1.292または1.467)し、あるいはそれぞれ1:1でそのまま伝えます。
ギアごとの比較
「ギアごとの比較」セクション| ギア | 段(1) | 段(2) | 段(3) | スプロケット1回転あたりのハブ回転数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 0.682 | 1 : 1 | 0.409 | 0.279 |
| 2 | 0.774 | 1 : 1 | 0.409 | 0.316 |
| 3 | 0.682 | 1.292 | 0.409 | 0.360 |
| 4 | 1 : 1 | 1 : 1 | 0.409 | 0.409 |
| 5 | 0.774 | 1.467 | 0.409 | 0.464 |
| 6 | 1 : 1 | 1.292 | 0.409 | 0.528 |
| 7 | 1 : 1 | 1.467 | 0.409 | 0.600 |
| 8 | 0.682 | 1 : 1 | 1 : 1 | 0.682 |
| 9 | 0.774 | 1 : 1 | 1 : 1 | 0.774 |
| 10 | 0.682 | 1.292 | 1 : 1 | 0.881 |
| 11 | 1 : 1 | 1 : 1 | 1 : 1 | 1.000 |
| 12 | 0.774 | 1.467 | 1 : 1 | 1.135 |
| 13 | 1 : 1 | 1.292 | 1 : 1 | 1.292 |
| 14 | 1 : 1 | 1.467 | 1 : 1 | 1.467 |
ハブの回転数は3つのギア比の積です。たとえば5速では0.774 × 1.467 × 0.409 = 0.464になります。だからこそギアは均等に、それぞれ約13.6%ずつ並ぶのです。